Q.現在の職種と仕事内容を教えてください。


問題解決とビジネスが
共に成り立つ状態をデザインする
職種はサービスデザイナーです。デザインという言葉は、一昔前では意匠や見た目を整える意味として使われることが多かったように思いますが、本来は何かを設計することや、整えてうまく成り立つようにするという意味があります。
利用者にとって価値があり、クライアントにとってビジネスとして成り立つ解決策を設計するのがサービスデザイナーの仕事です。さらに詳しくいうと、まずはクライアントのゴールや目的を明らかにし、その上でユーザーを誰に設定すべきなのか、そのユーザーが抱えている問題とは何か、そういった事柄を一つずつ導きだしていくことです。
「サービス」と「デザイン」という2つの言葉は、普段の生活の中でも親しみのある言葉ですが、とても抽象的な印象もありますよね。なかなか捉えるのが難しい職種ではありますが、今まで使われているわかりやすい職種に例えるなら「企画職」という言葉が当てはまるかもしれません。自社でこんな新製品があるから売っていこうという「モノ起点」の考え方ではなく、ユーザーにとって価値のある体験や状態を創ろうとする「人起点」の考え方が根本にある職種です。
Q.エンジニアからサービスデザイナーにジョブチェンジしたと聞きましたが、何が転機となったのでしょうか?


世の中に価値あるものを提供したい
それがジョブチェンジのきっかけ
エンジニアだった時は、決められたことを決められたように仕上げる作業が続いていました。それでも世の中に価値のあるものを提供できていれば納得できていたと思うのですが、それがなかなかできなかったんです。
一生懸命業務を全うしても、世の中に価値を提供できていないということに疑問を感じて、「どうやったら価値を自ら創ることができるんだろう」と模索し始めたのがきっかけです。その後、社外の方に会って話を聞いたり、関連する本を読んだりしていくうちに、「サービスデザイン」に行き着き、ジョブチェンジを決意したんです。
サービスデザイナーになってからは、生活の中で「これってどういう意味や価値があるんだろう?」と、よく考えるようになりました。例えば、街路樹って、一般的には歩道と車道を区切る機能的な役割だけだと認識しがちですが、歩く時に心地よさを与える役割だった場合どうなるだろうかとか。新たな解釈のしかたを考えながら、ものを見るようになりましたね。
Q.サービスデザイナーとして普段から心がけていることはありますか?


プライベートと仕事の境界線はない
両方大事で両方楽しくあるべき
通常、「仕事とプライベートは違うもの」という概念が一般的かもしれませんが、サービスデザイナーとして仕事をするようになってからは、仕事も自分のライフスタイルの一部になっています。プライベートと仕事を別々にせず、両方大事で両方楽しくあるべきだと感じています。仕事に関しては、「バリバリこなす」というより、「楽しいことを毎日やっている」という感覚です。
以前は「仕事は辛いもの」という考えが僕の中にあった気がしています。その頃は「どうやって早く安く作るか」という感覚でしか働いていませんでしたが、その考えが大きく変わったきっかけがありました。それは、ジョブチェンジをして「デザイン」に出会ったことでした。
サービスデザイナーにジョブチェンジをし、自ら企画を立て、仮説を元にユーザーに直接会って検証・設計をし、新しい価値を作ることが「デザイン」であるということが仕事を通じて明解になり、自分自身がやっていることに対して意義を感じられるようになりました。
Q.印象に残っているプロジェクトはありますか?


お客様からもらったダメ出しで
プロセスが目的になっていると気づいた
印象に残っているのは、とあるアプリを制作するプロジェクトです。ユーザーさんへのヒアリングから始め、サービスデザインのプロセスに則って進行していました。ユーザーが抱える課題も把握できたので、お客様と一緒にそれに対してのアイデアを練っていくワークショップを開いたのですが、その直後にお客様から強いダメ出しをいただいたんです。「何のためにワークショップをやっているのかわからない」「この後どうなっていくのかが不安だ」というもので、お客様とイメージが共有できていないことが原因でした。
セオリー通りに進めてはいたものの、プロセスが目的になった状態で走ってしまっており、何のためにワークショップを行っているのかの共通認識がないまま、お客様を置いてきぼりにしてしまいました。そこで気がついたのが、あくまでもプロセスは一つの手段であり、お客様を含めてチームで何かを作っていく時は、コミュニケーションもデザインすることが大事だということです。
それからは、今何を理解しようとしてこのワークショップを行っているのか、それが明らかになったら次に何をやるのか、ということを一つ一つ確認しながら進めていくようにしました。その結果、とてもスムーズにプロジェクトが進行するようになりました。
Q.ずばり、テックファームが求める人材とは?


「今何をやるべきか?」
前向きなクエスチョンを作り
自分で答えを出そうとする人
言われたことを実行するのはもちろん大事ですが、プロジェクトを進めて行くと、最初に決めた通りにいかないことがたくさん起きます。その時に「今何を一番やるべきなのか?」を自分で考え、答えを出せる人がいいなと思います。
「何をやればいい?」と判断を人に委ねるのではなくて「○○が必要だと思うから○○をやったほうがいいと思うんだけど、どう思う?」といった前向きなクエスチョンを自分で作って答えを出せる人。そういう人と働けると、ポジティブに良いものが作っていけるのではないかと考えています。
テックファームは、こういった自主性をきちんと受け入れてくれる社風ですね。何か新しいことをしようとした時に「とりあえずやってみようか」と事業部長クラスの人たちが背中を押してくれ、すぐ実行に移す柔軟さが良いところだと思っています。
MUST ITEM私の必須アイテム

「iPad」で考えを可視化し
共有することを習慣に
最近はiPadを使っていますが、書けるものであれば紙とペンでも、ホワイトボードでも構いません。iPadを使うのは、書いたものがデジタルなので、すぐ人に送れるからです。可視化するって、すごく大事なことだと思うんです。口頭で分かったつもりでもお互いの理解が違っていたり、そもそも分かっていなかったりすることってあるじゃないですか。プロジェクトの失敗について考えてみると、大人の知ったかぶりから発生することが多いように感じます。そういったコミュニケーションのブレを軽減するための必須アイテムですね。
RELATED
PROJECT 関わったプロジェクト


エフコープ「コープのれいちゃん」
エフコープ協同組合様の依頼を受け、冷蔵庫内の食材を管理する会員向けアプリ 「コープのれいちゃん」を開発。企画から開発・運用までお客様と意見交換を繰り返しながら、エンジニア、デザイナー、営業、各専門分野のメンバーが関わった。本当に使われるサービスは何か、追求を重ねたプロジェクト。
OTHER
INTERVIEW

- エンジニア
- 福光 理美子
2018年新卒入社
想像以上にフラットな環境
コミュニケーションが重要

- エンジニア
- 喜多 剛士
2018年新卒入社
納得できる“モノづくり”にこだわる
紆余曲折を経てたどり着いたエンジニアという職業

- プロジェクトリーダー
- 森 湧紀
2016年4月新卒入社
新卒4年目でプロジェクトリーダーを経験
今あるものに全力を尽くす

- システムエンジニア
- 佐藤 汰
2016年新卒入社
子どもの頃からものづくりが好き
広い視野で仕事に取り組みたい

- 営業
- キム ヒョンジュン
2016年新卒入社
来日理由は「チームとして成果を出す環境」
コアバリュー「本質思考」の追求

- 営業
- 髙橋 真佐美
2009年新卒入社
「産休・育休」復帰後も営業として
お客様と信頼関係を築いていく

- モバイルアーキテクト
- 荒川 祐一郎
2006年新卒入社
技術が好きだから
プライベートとの線引はしない

- プロジェクトマネージャー
- 田中 玄記
2017年中途入社
自社内で開発ができるというやりがい
メンバーの開発しやすい環境を整える

- プロジェクトマネージャー
- 松本 康秀
2019年中途入社
プロジェクトマネージャーとしてのコミュニケーション
コロナ禍での高いパフォーマンス発揮のために

- エンジニア
- 奥西 慶太
2020年新卒入社
自由度の高いSIerが就職活動の軸
決め手は自分らしく成長できる環境

- プロダクトオーナー
- 花渕 弘至
2012年中途入社
20年の歴史を持つSIerで
自社プロダクトの開発に挑む

- プロジェクトリーダー
- 佐藤 晶美
2015年新卒入社
チームメンバーがいるから
ピンチも乗り切れる

- プロジェクトマネージャー
- 長井 愛
2003年新卒入社
周りの人がより能力を
発揮できる環境を作るのが仕事

- 部長
- 鈴木 博史
2007年中途入社
仕事はプライベートを
充実させるためにある

- プロデューサー
- 矢部 翔一
2012年中途入社
未来を想像しながら
次の10年のあたりまえを創る

- サービスデザイナー
- 楡井 みのり
2018年新卒入社
チームでの仕事を経験する中で
自分の価値を見出せた

- サービスデザイナー
- 木村 真衣
2013年中途入社
今までの経験が全てつながった
サービスデザイナーという職業

- UIデザイナー
- ヤン ヘウォン
2017年中途入社
最強のチームで
最高のセコンドを目指す